3月のライブを振り返る
先週とは打って変わった陽気な気候、もう運動する機会などほとんどない僕の体にとっては、あまりうれしくないらしい。
あまりに暑いと寝付けないタチだが、今朝それを体感した。今日は、少し眠るのが怖い。
32にもなると、20の頃と比べてこんなにも違うものかと少し悲しくなったが、それは年齢のせいではなく、シンプルに生活習慣の問題だと思う。
よく考えれば、10代だから体力があったというより、毎週バランス良く体育の授業で体を動かしていたからそれなりに貯金ができていたのであって、それを食いつぶすような20代を過ごせば、貧相な30代になるのは一目瞭然である。
だから、運動していない20代に言いたい。「運動しろ」と。
人に言いたいことというのは、半分以上が「自分が後悔したこと」ではないだろうか。
そういう言葉に限って、人は聞く耳を持たないというものである。
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縁が縁を呼ぶ、とはよく言ったものだ。
3月出演させていただいたライブは、どれもお誘いいただいたものだった。
3/2の横浜mint-hallさんで出させていただいたイベント「濱唄交差点」は、以前知り合ったイベンターの方にブッキングしていただいたものだ。
これが、今年最初の出演イベントとなった。
一緒に出演させていただいた方々とも仲良くなることができた。
それがなかなかどうして、久しぶりの感覚だった。
こうやって、人と繋がっていくことの喜びを味わうことができたのは良かったものの、少しずつ忘れていこうとしていたことに少し驚き、安堵の思いも同時に味わった。
また、出演形態としては、久しぶりに「弾き語り」をした。
一人でやるというのは、どうとでもやれてしまう怖さがある。
変に追い込むのはよくないと思って、必要以上に力をぬいてしまうこともあれば、必要以上に気負いすぎてやらかすことがある。
今回は、前回からあまりに期間が空いたからか、そのどちらでもない、変な「緊張」を感じていた。
それから解き放ってくれたのが、まさか自分の前の出番の「佳奈子組」さんだとは思わなかった。
ここでは割愛するが、彼らのMCには僕への大変なフリが含まれていた。
変な緊張からは解き放たれたが、また別の変な緊張に苛まれた。
それが非常に、楽しかったのだ。
3/7は、neoneraで久しぶりにSPIRIT ROOMに出演させていただいた。
堀江美帆さん(以下、美帆ちゃん)のステージに、僕とナミヒラアユコさん(以下、アユコ氏)がゲスト出演するという形式。
SPIRIT ROOMというステージは僕にとって非常に特殊で、そのステージ名を見るだけで襟が正される思いになる。ほんとうの意味で、ステージを作ることを学ばせてもらったからだ。
どこか内輪の雰囲気が漂うステージでは「ナアナア」で通用していたものが、このステージでは一切通用しない。
このイベントには常連さんがいるが、彼らはとてもシビアであり、人を見抜く目に秀でた方が多く、そしてなにより音楽を愛してくれていた。
自分は過去5回出演したが、その中で学んだことは非常に多かった。
自然と、イベントに向き合う姿勢が形成されていったように思う。
そのイベントに誘ってくれたのが、何を隠そう美帆ちゃんだったのである。
彼女は、僕にとって恩人そのものだ。
イベントは堀江美帆ワールド全開で進行し、ナイスすぎるサポートギタリスト池田拓真くんとほどよい緊張感で音楽が彩られる。
僕のステージでは、自分の楽曲に美帆ちゃんがコミットしたり、彼女の曲に僕がコーラスを入れたりしながら進行した。人と歌うことがあまりに久しぶりすぎて、ステージでは終始ニヤニヤしていたらしい。それが、今掲載中の本サイトのトップページ画像だ(2021/03/29現在)。
アユコ氏のステージでは、美帆ちゃんはいい具合にリラックスしながら、二人の空気を作っていった。
彼女たち二人の付き合いも長いようで、細かくはよく知らないのだがとても仲がいい。漫才で言うなら、確実に美帆ちゃんがボケ、アユコ氏が突っ込みである。リラックスしきってお酒も入ると、勢いだけならアンタッチャブルに匹敵すると思う(流石に言い過ぎではある)。
何より、楽しいイベントだった。
誰かのイベントにコミットする経験はこれまであまりしてこなかったので、これからもそんな機会があれば嬉しいなと思う。
3/20のイベントは、自分にとって今月の山場。
上述の美帆ちゃんと僕の合同イベントで、お互いの曲を歌い合う。
結果として、とってもとっても楽しかった。
反省を先に書くと、気負いすぎたきらいがあった。
この日のサポートは、ピアニストのくぼなつみさん(以下、くぼみ)。
自分のライブをよくサポートしてくれて、僕を知る人は彼女を見たことがある人も多いと思う。
後でお客さんから聞いた話だが、この日やった僕の楽曲「big city, small me」で、自分がMCで伝えていた「モノクロの新宿」という光景を、彼女は見事に表現していたとのことだった。
感性豊か、かつストイックに技術を磨く、素晴らしいピアニストである。
このライブで印象深かったのは、18時過ぎに起きた地震だった。
二年前の台風が通り過ぎた直後、そのときに感じたことを美帆ちゃんが描き下ろした「日常」という曲を、僕が歌った直後だった。
本当にびっくりした。あんまりだと思った。
いつでも、この日常を覆せるんだよ、と、地球に言われているようだった。
だから余計に、来てくれたお客さんに対して感謝の気持ちでいっぱいになったのかもしれない。
こうやってライブができるのも、お客さんが来てくださってのこと。
そのつながりにもご縁を感じるし、ご縁という言葉を、軽んじてはいけないと思った。
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春は、出会いと別れの季節。
この二年間で、二人の大好きなピアニストの方が旅立ってしまった。
お二人共、懸命に闘病されていた。
どのような結果であれ、受け入れることを拒むと、あまり良い結果にはならない。
そんなことはわかっているが、大変受け入れがたいことだった。
ご縁という言葉を、軽んじてはいけない。
限りある生命のなかで、誰かと過ごすことができるというだけで、奇跡だと肝に命じる。
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たくさん感じて、たくさん決意を繰り返した3月。
4月も、実り豊かな一ヶ月になりますように。
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